2004年10月03日

イチローにかこつけて

イチローがメジャーのシーズン最多安打記録を樹立、日本でも賞賛のアラシといった状況です。イチローの記録にケチをつける気は毛頭ありませんが、賞賛する声の中には首を傾げたくなるのもいくつか見受けられるのでいくつかあげてみます。

先ずは今やブログ界の寵児(笑)読売新聞の社説(10月3日付)から
日本選手の本格的な大リーグ進出は、「投手」である野茂英雄選手から始まった。(以下、イチロー・松井秀喜の活躍を称え)彼らを見ていると、日本のプロ野球に無言のメッセージを送ってくれているかのようだ。「ファンに、もっと夢を与えるような野球をしようよ」と。

素直に偉業を称えればいいのに、どうしてもファンの夢をこわしたストに話を持っていきたいようです。

野茂もイチローもそして元巨人の松井秀喜もみんな日本のプロ野球に見切りをつけてメジャーへ行ったわけで、見切りをつけた対象は人間関係であったり馬鹿なマスコミや観客であったりビジョンを持たない無能な球団経営者であったりと様々ですが少なくとも一緒にプレーしていた選手たちではありません。
彼らは今回のストについて否定的な意見や考えを表明していないし、「ファンの夢をこわした」とも思っていないでしょう(もちろん全面的に指示すると発言したこともありませんが)。牽強付会は良くありません。

もう一つは日本商工会議所山口信夫会頭の談話(読売新聞)
山口会頭も「多くの日本人に勇気と感動を与えた。日本を含めたプロ野球の人気を高め、青少年に夢を与え続けて欲しいと思う」と栄誉をたたえた。

こちらは単なる日本語のハナシです。
胡散臭い言い方が定着しつつあるので(してしまったかも)何とか阻止しようとしてるんですが(笑)「勇気や感動を与える」という表現に違和感を感じませんか?
感動は与えたりもらったりするものではなく「(自ら)する」ものです。勇気という言葉を使うなら「勇気づける」というべきでしょう。「夢を与える」も同じです。
知性や品格を期待すべくもないTVタレントやアナウンサーもどきが使うのはあきらめるとしても、天下の商工会議所会頭の談話としてはイカガナモノカです。もちろんご本人ではなく秘書(?)が書いたのでしょうが、新聞に掲載されることは承知されてたはずだけにどこかで引っ掛かってほしかったと思います。
posted by jackyhk at 16:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 野球戯言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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